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FEDは、常温で真空中に電子が放出されるフィールド・エミッション(Field Emission : 電界放出)という現象を応用したディスプレイのことである。 フィールド・エミッションを利用して画像表示を行うというアイデアは、 60年代初頭、米国で発表された。
その後、同じ米国のSRIが半導体の微細加工技術をFED製造に応用し、低電圧駆動を可能にしたため、FEDの実用化に期待が高まった。 日本では蛍光表示管メーカーの双葉電子工業が、実用化に向けてフィールド・エミッションおよびFEDに関する研究は、多くの研究機関やメーカーで行われている。
特に米国では政府の援助もあって、多くのベンチャー企業力?EDの実用化を目指し、開発を行っている。 FEDに関する基本技術はもともと、仏原子力庁の研究機関であるLETIが有していた。
これを米国のピクステックが独占的に取得し、現在では数社に技術供与を行っている。 このうち、日本からFEDの共同開発に参加したのは、前述の双葉電子工業1社だけであり、約8年間FEDの開発を続けてきた。
同社はもともと、VFD (Vacuum Fluorescent Display : 蛍光表示管)でカラー動画表示を目指していたが、VFDの大画面化のためには、1インチにつき1mmのガラス厚が必要(例えば6インチなら6mm厚)で、大画面VFDの実用化が難しかった。 そこで同社は、90年頃からVFDの技術を応用し、カラー動画表示が可能なFEDの研究を開始した。
一方米国では、ピクステックより技術供与を受けてFEDの実用化を図るレイセオン、モトローラ等数社がある。 以前は、テキサス・インスツルメンツも携帯型パソコン用ディスプレイをターゲットにFEDを開発していた。
しかし、周知のとおり、この分野ではLCDが市場を押えている上、 95年にTFT、STNとも価格が約半分にまで低下したため、同社では、 FEDをLCDよりも低価格で携帯型パソコン用ディスプレイに応用するのは困難と判断し、 96年にFED開発からの撤退を決めた。 さらに米国では、ピクステックのグループとは別に、政府が資金を出し、 FEDの開発に注力するコンソーシアムを形成している。

米国は、LCD、PDP等の量産で日本に遅れをとっているため、 FEDで先行しようとする狙いがある。 このコンソーシアムには、ヒューレット・パッカード、デュポン等、多数の米国企業が参加している。
さらに、スベーサやエミッタの開発に博士クラスの人材を数十人ずつ充てる等、多くの優秀な人材を投入し、 FEDの開発に注力している。

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